「学生時代に優等生であった人ほど、メンタルは弱い」。
世の中には、こういう考え方がありますよね。
つまり、学生時代にある程度上手くやっていた人間ほど、
失敗や挫折を知らないぶん、打たれ弱い。
なんせ社会に出れば、うまくいかないことなんて山ほどあります。
上司にちょっと叱られたくらいで、
ちょっとつまらないミスをしたくらいで、
思った結果が得られなかったくらいで、
すぐにぽきっと折れてしまう。ヤメてしまう。病んでしまう。
実際、Yahoo知恵袋にも、この手の質問はとても多いですし、
それに対する回答も、
などと、「優等生」を否定するようなものばかりでした…。
まあ、上記の考え方にも、一理あるのかもしれませんね。
失敗の痛みを知らない人間は、どうしたって、
痛みに対する耐性をそなえることはできませんから。
しかし、それは本当に、「優等生であること、あったこと」が、原因なのか?
今回はこの件について、個人的にに思うことをまとめてみました。
「優等生」には2種類ある
優等生とひと口に言っても、その内実はさまざまです。
・勉強はできるが運動はからっきし、人当たりもさほどよろしくない、
孤高の一匹狼タイプ。
・成績はそこそこだが、とにかく人当たりが良く面倒見の良い姉御肌、
学級委員長、生徒会役員、はたまた生徒会長として、大勢の人間をぐいぐい率いていくカリスマタイプ。
他にも、成績優秀といっても、文系教科、理系教科どちらに秀でているかによって周囲の見る目は変わってきますし、
(なぜか理数系できるほうが尊敬されやすい気が…)
個人の性格や性別、その他あらゆる面から「優等生」をカテゴライズすることが可能です。
(個人的には、「優等生であることをひた隠している優等生」が、いちばんすごいし、うらやましいと思いますが…笑)
結局のところ「優等生」の確固たる定義を定めるのはなかなか骨が折れることなのですが、個人的には「優等生」は大きく二分できるのでは…?と思っています。
具体的には、以下の2通りですね。
①「自分だけでなく、他人も良いほうに導いていきたい」いわゆる学級委員長タイプ。
②成績も先生ウケも、「自分さえ良ければそれでいい」
むしろ自分「だけ」良ければいい、いわゆる自己中心的なタイプ。
もちろん、①のタイプのほうが、人間的に成熟していることは間違いありません。
そして実際、この時期の考え方や人間としての姿勢が、のちのち大人になってからの自己肯定感、生きてゆく上での精神の軸みたいなものにとても大きく影響してくるのではないかと私は思うのです。
数値的評価への固執
ひとまず、上記の通り「優等生」は大きく二分できる、という仮説を前提にしてみましょう。
②の「自己中タイプ」の優等生は、①のタイプにくらべると数倍「数値的評価」というものに対する執着心が強いです。
テストの点数。
通知表の評価。
スポーツの、明確な勝ち負け。etc…
「自分さえ良ければいい」となるのも、当然ですよね。
皆の成績が上がってしまえば、相対的に、自分自身の価値が下がってしまいますから。
つまり②のタイプの人というのは、人やものごとの価値を測るにあたり、ごくごく限られたものさししか持っていないのです。
そもそも、知らないのですね。
世の中には、あらゆる価値を測るものさしというものがたくさんあること、一種類や二種類ではなくて、無数といってもいいほど多く存在することを。
だから大人になって、たとえば定期テストの結果とかそういうもので明確な「数値的評価」が得られなくなったとたんに、困惑します。
その結果、過去によく知っていたなじみの「ものさし」に対する執着を、どうしても手放せなくなってしまうのです。
新たな価値観に目を向けよう
結論を言うと「打たれ弱く、おとなになって精神をやられやすい」のは、②のタイプの優等生であると私は思います。
①のタイプの人は、なんだかんだでちゃんと知っているんですね。
他人を認めるやり方も、ある面では自分より劣る人が、違う面では自分よりはるかに優れていたりすることも。
たとえばだまし絵なんかで、ちょっと角度を変えればまったく違う絵が見えてきたりするものがありますが、人生も大きな目で見ればそれと同じなのではないかと思います。
新たな価値観、世界観に目を向けることで、より幸せな道はいくらでも見つけられるのではないでしょうか。
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どんなエリートでも「優等生」することは、仕事をする上では決してプラスのことではありません。
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それでは、今日はこのへんで。