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【暁のヨナ】最新227話「夜陰に蠢く」ネタバレ感想 メイニャンの存在意義とは

てっきり脇キャラか、あるいはサブヒロインかとばかり思っていたメイニャンさんがすっかりヒロインの座に居座ってしまっている今日この頃。

今回も個人的な考察をゆるく書いていきたいと思います。

 

 

 

メイニャンというおそるべきキャラクターの登場理由・存在理由

ここにきてようやくメイニャンといういまいちつかみどころのないキャラクターの立ち位置がうっすらと見えてきたような気がしますね。がっつり戦闘能力を備えている一方で、ときたま垣間見える妙な可愛らしさ、乙女っぽさ…いや今回はマジでテトラさんナイスだったと思う。

戦士の顔と乙女の顔。これですよね。まさしく二重人格レベルのギャップがあります。
特別肩入れしているつもりがなくても、見ていてついついほろっときてしまう。

メイニャンは見方によっちゃヒロインのヨナよりもよほど過酷な立場にいると思うのだけれど、たとえばその部分がかわいそうだとか、はたまた立ち振る舞いがかっこいいだとかそんな単純な読み方はとてもできないのが面白いところです。そんな平凡な枠組みからはるかにはみ出した魅力というか、勢いがある気がするんですよね。


仮にメイニャンが元将軍とかでなく、単に寵姫であるというだけ、あるいは身分に胡坐をかいている容姿だけの女性であったなら絶対にここまでの魅力はなかったでしょう。


わたしはもうすぐ死ぬ、だから自由になりたい。

この2点だけで敵国に身ひとつではるばる乗り込み、まあ失敗したとはいえ王(スウォン)を相手に堂々と交渉をし、そして死の覚悟すらすでに決めていて…

メイニャンの特性である、身分と容姿に恵まれているという点、さらにはヴァルに対しひっそりと片思いしている部分については、城を出る前、姫時代にけなげにスウォンを想っていたヨナ姫とまったく同じであると言えます。


そして

・戦闘意欲・能力

・復讐心

・このままじゃ終われない…みたいな不屈の精神

上記の特性については、まさしく現在のヨナにそっくりなんですよね。まあヨナ姫の場合は、城を出ていろいろあって変わらざるを得なかった、みたいなところも大きいけれど、メイニャンの場合は決してそうではない。

漫画作品に限らずですが、この手の作品では一人のキャラクターの成長というのはあくまで大きな出来事・変化の末にゆっくりと段階を経て描かれていくものではないかと思います。しかしながらメイニャンの場合は登場時点からすでに「進化形」なんです。

彼女にはすでに「成長の余地」なんて残されていないわけですからね。もう十分すぎるくらい完成されたキャラクターなのです。そこが本当に面白いし、また見ごたえもあると言えるでしょう。成長「済み」のキャラクターをあえて、いまだ「成長過程」にあるヨナ姫と対比するかのように描き出しているわけですから。

今後も楽しみに見守っていきたいと思います。

 

 

 

今後の予想

現時点では、メイニャンとヨナ姫はほとんど「平行線上」にいるのではないかと思うのですよね。

戦を含めた国交の件もあります。さらには、紅龍の生まれ変わりと子孫であるという、作品の成り立ちからいっても絶対にスルーはできないような共通項というか、生まれ持ったかかわりもある。

結局のところはまだ直接やりあったりはしていないし、でもここまでメイニャンというキャラクターを色濃く描いているのですから、さすがにこのままヨナと「直接ぶつかる」ことなく終わるようなことはないと思うんですよね。

メイニャンからすればヨナは「ずるい」。そしてスウォンにしても、おそらくそれは同じはずです。

紅龍の血をひいているというだけで、なぜ自分たちだけが死ななくてはならないのか?
そして生まれ変わりであるヨナはいったい、どのような意義があって「存在」するのか?


結局のところ、目下の課題というか問題はまさしくここですよね。たぶんヨナが「目覚め」ないかぎりは、この最大の問題は永遠に解決されません。きっとゼノも首を長くして待っていることと思います。

 


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それでは、今日はこのへんで。