サイコパス、エンパス、ダークエンパス、ソシオパス…
さて、皆さんはいくつ意味を知っているでしょうか?
「サイコパス」は、映画などの影響でわりと知られていると思いますが、エンパスやダークエンパス、ソシオパスといった用語は、おそらくまだそれほどメジャーな用語ではないのではないでしょうか。
これらは、特定の人の性質、気質、体質などを総称する心理学用語です。
あなたの周囲には、どんな人がいるでしょうか?
今回はそれぞれの特徴についてまとめてみました。
サイコパス
特徴
サイコパスとは端的に言えば、「感情の一部が欠如している」人のことです。
「思いやり」「やさしさ」「愛情」ーーそういった人として大切な感情を、生まれつき持ち合わせていないのですね。
だから、他人にも、自分自身と同じように「嬉しい」「楽しい」「悲しい」「痛い」「苦しい」などの気持ちがあるということを、理解できない。
そのため、きわめて自己中心的にふるまう傾向があります。
もちろん個人差はありますが、道徳観念や倫理観が少々欠けていることも多いようです。
向いている職業
・企業の経営
・弁護士
・報道関係
・セールス
・外科医 など
サイコパスには、専門的な才能に恵まれている人も多いそうなので、上記のような社会的地位の高い職業で活躍する場合も多いです。
逆に、共感力や継続力を求められる仕事(看護師や職人 など)は向いていないようですね。
エンパス
エンパスの語源は、エンパシー (empathy)ーー共感力、感情移入の力。
「エンパス」は「サイコパス」とはちょうど真逆の、ものすごく共感力が高くて、生まれつき他人の感情や周囲のエネルギーなどに敏感な気質の人をいいます。
ただ「優しい」人とはちょっと違う
人の気持ちがわかる=優しい、と思われがちですが、エンパスの場合は、「ただ優しい性格、心の優しい人」とは、ちょっと違うのです…。
エンパスは生まれつき、「他人の感情や置かれた状況を、自分のものとして否応なく受け止めてしまう」性質を持っています。
つまり、豊かな想像力ゆえに共感してしまう、というよりは、無意識、無自覚にあらゆるものの影響を受けてしまうという表現のほうが、しっくりくるのかもしれません。
そのため、他人の痛みがわかりすぎるゆえに、自らもうつ病になってしまったり、周囲の人と同じ状況に陥ってしまったり(これは多いらしいです!)するのだとか。
繊細すぎる、敏感すぎる「HSP」の性質とも、かなり近い部分があるようですね。
※ 「HSP」は、反応する対象が、周囲の人や音、光などに限られていますが、
「エンパス」はそれらに加え、植物や動物、あるいは目に見えないエネルギーやオーラなど、スピリチュアルな要素にも反応します。
ダークエンパス
ダークエンパス…名称からして怖いですね。
ダークエンパスと呼ばれる人たちは、上記の「エンパス」の人と同様に、
他人の心理状況を深く感じ取り理解する能力を持っています。
しかし、エンパスと決定的に違うのは、それに加えて、反社会的な人格的特徴ーー攻撃性や冷酷さがそなわっているということ。
簡単に言うと、すぐれた共感力を「悪用」する、危険な性質を持っているのですね。
共感力が高く、他人の気持ちがよくわかるがゆえに、どうすれば人をもっとも効率的に傷つけることができるかということを、よく知っている。本能的にわかっている。
サイコパスは、人の気持ちが「わからない」がために他人を傷つけてしまうことが多いですが、ダークエンパスは、「わかって」やっている”確信犯” です。
そういう意味では、サイコパスより危険性が高い性質と言えるかもしれませんね。
ソシオパス
ソシオパスというのは、性格・気質ではなく人格障害であり、「反社会性パーソナリティ障害」の一種です。
特徴
・社会的ルールを守れない、もしくは気にしない
・自分以外のことに関心がない(人を傷つけても何とも思わない)
・他人をコントロールしたがる
・平気でうそをつく
・自己愛が強い
・衝動的な行動をとってしまう、キレやすい
・人間関係が長続きしない、友人がいない
サイコパスとの違い
ソシオパスの性質は、一見すると、サイコパスの性質と非常によく似ています。
たしかに、どちらも「反社会性パーソナリティ障害」の一種であり、
他者を理解しない、他人と心を通じ合わせることができない、という点では一致しています。
決定的な違いは、サイコパスが常に冷静沈着であるのにくらべて、ソシオパスは、非常に衝動的であり、自分の感情、特に怒りをとっさに抑えることができないという点です。
また、ソシオパスには「罪悪感」や「代償」といった概念がほとんどありません。
たとえ犯罪行為であっても、後先考えず、気のおもむくままにつき進んでしまうといった性質が目立つようですね。
おわりに~”人それぞれ”を認めよう
世の中には、ほんとうにいろんな性質を持った人がいますよね。
生き方も、性格も性質も、体質も気質も、すべてが三者三様、十人十色。
この記事を書いている私自身は、HSPやエンパスに近い性質を持っています。(そうである、と断定はできませんが)
すごく悩んだ時期もあって、自分の性質について詳しく知りたかったので、本やネットなどで調べはじめ、そうするうちに、世の中には自分の知らないたくさんの性質があふれていて、自分自身のことは単にその一例にすぎないのだとようやく気がつきました。
いろんなことがなんとなくうまくいかない、その原因が、自分が生まれ持った性質ゆえのものであるかもしれないと理解できれば、楽になることもあるでしょう。
また、あらゆる性質・気質について知ることで、他者との関わり方を前向きに見直すこともできるかもしれませんね。
※ 人格障害等に関する判断は専門家でないとむずかしいので、くれぐれも自己判断はしないようにしてくださいね。
それでは、今日はこのへんで。