今回は「おひとりさま」を楽しみたい人にぴったりのエッセイをご紹介したいと思います。
近頃、とりたてて何もしていないのにむやみやたらと疲れている。
急に暑くなってきたせいなのか、原因不明の頭痛がしたりめまいがしたりで、ちょっと横になったらすぐぐた~と気を失うようにして寝てしまう。
あ~…イヤだなあ。。
こういうときですね。
どっか遠くに行きたいなあ~とか柄にもなく思うのは。
もちろんそう思ったからといって、おいそれと好きなところに出かけられるようなご時世でも、ご身分でもない。
そんなとき私が決まって手に取るのが、益田ミリさんのひとり旅エッセイです。
「ひとり旅もの」のエッセイ本は世に溢れているけれど、私は断じて「益田ミリしか勝たん!」と思っています(笑)
それくらい好き。
あの良い意味で気の抜けたイラストと、淡々とした文章とがかもし出す癒し効果は、本当にすばらしいと思います。
おススメです!
益田ミリさんってどんな人?
大阪府生まれのイラストレーター、漫画家、エッセイスト。
主な著作に四コマ漫画「すーちゃん」シリーズや、「週末、森で」「きみの隣りで」などがあります。
益田ミリのおすすめ本ベスト3
「47都道府県 女ひとりで行ってみよう」
タイトル通り、益田ミリさんがひとりで日本中を旅する…という内容です。
青森に行くついでに秋田にも行く…みたいなかたちじゃなくて、毎度毎度きちんと東京から目的地に向かっていて、なおかつ、ひとつの旅ごとにかかった金額(宿泊費・交通費・食費など)までが、すべて載っています。
また、各地の観光名所の紹介等も、写真つきできちんとされているので、実際に国内を旅してまわりたい人にも、お役立ち情報が満載だと思いますね。
あと、自分の出身県のところを読むのが何気にものすごく楽しい。
「美しいものを見に行くツアー ひとり参加」
こちらは、海外旅行編。
世界中のさまざまな美しいものーー景色、建物、お祭りーーなどを、ミリさんがまたしてもひとりで旅して見てまわる…といった内容です。
この本では、北欧(スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)、ドイツ、フランス、ブラジル、台湾、カナダーーの、6つの旅が紹介されています。
各地の名所の写真、ツアーの細かいスケジュール、食べたもの・買ったもの、機内食までもがすべて事細かに載っているので、まるで一緒に旅したかのような気分に。
旅レポートの合間合間の四コマ漫画に、あ~どこに行ってもミリさんはミリさんだなあ…!と、なんだかほっこりします。
「言えないコトバ」
こちらは、「旅もの」ではなくて、言うなれば「日常もの」なのですが…
もういやだ疲れた、どっか遠くに行きたい~!くらいの気持ちになったとき、
ふと手に取りたくなるような本なので、私的ベスト3に入れました。
タイトルは「言えないコトバ」ですが、内容もその通り、日常のなかで使ってみたいけれどどうしても言えない言葉、というものを、ミリさんのユーモアあふれる文章でまとめてある。
たとえば、「ズボン」を「パンツ」となかなか呼べない、だとか、
「お会計」のことを「おあいそ」なんて言えない、とか、
いつから皆フランスパンを「バゲット」と呼ぶようになったの?とかとか。
(…どうしよう、これ全部めっちゃわかります!笑)
読んでいて思わずひとりふっと笑ってしまうようなところがたくさんあって、かと思ったらしんみりさせられて、でもやっぱり面白くて、まさしく「癒し効果」にあふれているエッセイ集だと思います。
「おひとりさま」は、寂しいか?
「おひとりさまは寂しい」という風潮は、コロナ渦の今はだいぶ薄れてきているのではないだろうか…と思います。
今はそう気軽には、他の人を食事やら遊びやらに誘えなくなりましたからね。
でもやっぱり、そういう考えを根底に持っている人たちというのも一定数はいるんですよね。
だから「ひとり」であることにおびえてしまう人というのも、多分いつまでたってもいなくならない。
実際のところ、ほとんどの人は「ひとりきりであること」そのものに対してはそれほどの怖れを抱いていないんですよね。(じゃないかな?)
ただ「あ~あの人ひとりなんだあ」と思われるのがなんとなく嫌だったり怖かったり、人によっては屈辱に感じたりもする。
人は本来群れて生きる生き物ですから、それはもう仕方ないことかもしれません。
でもそれとは別に、やっぱり行きたいところには行きたいし、食べたいものは食べたいじゃないですか。
同行している人の顔色なんて気にせずに、自由に。
その点、ミリさんの「楽しみっぷり」には、ほんとうに惚れ惚れします。
(それはまあ、本にする上で多少の脚色はあるのかもしれないですけどね。)
ひとりきりで海外旅行のツアーに参加して、知らない人といっしょに食事して、旅先の人との縁ひとつひとつを楽しんで。
そんな「旅したい願望」「癒されたい願望」「ぼっち願望 (笑)」のある人にはとにかくおすすめできるエッセイです。
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それでは、今日はこのへんで。