「暁のヨナ」の感想記事、久しぶりに書きますね。(そもそもしばらく漫画自体を読めていなかったため)
あらすじの文章化などは一切しておらず、ただ個人的な所感のみを綴っています。それでもネタバレ部分はあるかと思いますのでご注意を。
チャゴル殿下はヨナ姫をどうしたいのか?
最新238話を読んでしみじみ思ったのは、チャゴルは一体ヨナ姫をどうしたいのかという点です。利用したいのか、あるいは彼女を攻撃することにより自国の優位さを見せつけたいのか。
もちろんどちらの意図もあるのかもしれませんが、そもそもここまでのチャゴルの存在感といい描き方といい、いわゆる「ラスボス」感がすごかった。
ヨナ姫一行がこれまで戦ってきた対象とはまた違う威圧感みたいなものを紙面越しにもひしひしと感じたので、これはてっきり彼を倒すところこそが、この「暁のヨナ」全体を通してのある種の見どころというか一つのクライマックスなんだろうなあとさえ思っていたわけですが。
しかし今回、チャゴルのやっていることは実質、言うなれば真国編のゴビ神官のしていたことと本質的には何ら変わりがないように思えます。
ヨナの存在が四龍や民にとってかなり大きいようだ→ならば国王にとっても重要な存在に違いない、よし、彼女の身柄を拘束して自由を奪えばこちらの勝ちだ…的な。
要は、本質を一切見抜けていないんですよね。国王スウォンにとってヨナや四龍がさほど重要な存在ではないということ、そして彼らが完全に一枚岩ではないというところは全く察することすらできていない。(もっともスウォン側の心情は真国編の時期とはだいぶ変わってそうですが)
今回のラストで真国の例の二人が満を持して登場した点もまた、この一連の下りが真国での出来事と酷似しているように見える要因の一つなのかもしれません。
もちろん真国もすでにヨナ側、ひいては高華国側についている、ということをこの段階であらためて明確にしておくための描写だったのかもしれませんが、何にしろいつのまにか敵側の中身が入れ替わっていた…というある種マジック的な魅せ方は、これまでもヨナ作中で度々見てきた印象があるのでね。
しかしながらチャゴル側の意図、真意といった部分はまだ完全には明らかになっていませんね。
ヨナ姫をどうしたいのか、ひいては四龍の力をどうする気なのか。今後楽しみに見ていきたいと思います。
南戒との闘いは今後どうなる?
血が流れるような戦自体は、南戒が相手のものが最後になるのだろうと思います。(というかそうであると信じたい)
…が、その時点で形式上勝っても、あるいは負けても、「暁のヨナ」にはそれ以上に大きな問題が潜んでいます。それはいわゆる紅龍王伝説…つまりはヒロインであるヨナの存在、そして現代まで永く血を繋いできた四龍たちの存在の始末をどうつけるか、というところになるでしょう。
今回、チャゴルが紅龍城にあった何かを所持している、という描写があったので、やはりその部分は単独で描かれるというよりは、南戒との争いの一連と絡める形で少しずつ描かれていくんだろうなあと思いました。
結局…どうなるんでしょうね。現時点ではチャゴルはヨナの存在を単なる象徴というか偶像的な存在としか認識していないわけですし、その点はスウォンも半信半疑なのではないのかな。(私には関係ない…と言いつつも意識してないはずはないと思う)
結果的にはヒロインたるヨナ姫が両者を圧倒するという展開になるであろうことは予想できますが、そこまでの展開が見ものですね。
ここまでの展開然り、またしても意外なストーリー展開になることは分かっているので(笑)、大人しく次話を待ちたいと思います。